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やさしい税務会計ニュース
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文書作成日:2025/11/04
令和8年分の扶養控除等申告書から新登場する「源泉控除対象親族」とは

[相談]

 私は会社で給与計算を担当しています。
 令和7年分の年末調整にあたり、令和8年分の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の記載内容を確認していたところ、これまで「控除対象扶養親族」となっていた欄が、「源泉控除対象親族」に変わっていました。
 そこで、その「源泉控除対象親族」についての詳細を教えてください。

[回答]

 源泉控除対象親族とは、控除対象扶養親族、居住者(納税者)の親族等でその居住者(納税者)と生計を一にする人のうち年齢19歳以上23歳未満の人で合計所得金額が一定額以下である人をいいます。詳細は下記解説をご参照ください。

[解説]

1.所得税法上の源泉控除対象親族の定義

 令和8年1月1日施行の改正所得税法では、源泉控除対象親族とは、@扶養親族(※1)のうち控除対象扶養親族(※2)、A居住者(納税者)の親族(※3)及び児童福祉法の規定により里親に委託された児童でその居住者(納税者)と生計を一にする人(※4)のうち年齢19歳以上23歳未満の人で合計所得金額が100万円以下である人(※5)をいう、と定められています。

※1 扶養親族とは、居住者(納税者)の親族(※3)等でその居住者(納税者)と生計を一にする人(※4)のうち、合計所得金額が58万円以下である人をいいます。

※2 控除対象扶養親族とは、扶養親族のうち、次に掲げる区分に応じそれぞれ次に定める人をいいます。

(1)居住者である扶養親族……年齢16歳以上の人

(2)非居住者である扶養親族……年齢16歳以上30歳未満の人及び年齢70歳以上の人並びに年齢30歳以上70歳未満の人であって次のいずれかに該当する人

@ 留学により国内に住所及び居所を有しなくなった人
A 障害者
B 居住者(納税者)からその年において生活費又は教育費に充てるための支払を38万円以上受けている人

※3 その居住者(納税者)の配偶者を除きます。

※4 青色事業専従者等を除きます。

※5 控除対象扶養親族に該当しない人に限ります。

2.令和8年分における源泉控除対象親族の具体的な範囲

 令和8年分の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載すべき源泉控除対象親族の範囲は、具体的には、下記のとおりとなります。

(1)控除対象扶養親族(上記1.(※2)参照)

  1. @ 居住者のうち、平成23年1月1日以前に生まれた人
  2. A 非居住者のうち、次のいずれかに該当する人
  3. (イ)平成9年1月2日から平成23年1月1日までの間に生まれた人
  4. (ロ)昭和32年1月1日以前に生まれた人
  5. (ハ)昭和32年1月2日から平成9年1月1日までの間に生まれた人のうち、「留学により国内に住所及び居所を有しなくなった人」、「障害者」又は「居住者(納税者)から令和8年中において生活費又は教育費に充てるための支払を38万円以上受ける人」

(2)居住者(納税者)と生計を一にする親族(里子を含み、配偶者、青色事業専従者として給与の支払を受ける人及び白色事業専従者を除きます)のうち、平成16年1月2日から平成20年1月1日までの間に生まれた人で、令和8年中の合計所得金額の見積額が(58万円超)100万円以下の人

[参考]
改正所法2など

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。
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